幼い頃から釣りが大好きで、時間が許す限り自然の中で楽しんできました。
ある日、ルアーを水の中に無くしてしまった時、強く心に残ったのは「勿体ない」という気持ちだけではなく、大切にしている景色を汚してしまったという罪悪感でした。
「自分の子供や孫にもこの場所で釣りを楽しんでほしい」
と思うようになり、釣りを楽しみながらも自然を守ることができる方法を探し始めました。
紫翠盃との出会い
そんな時、地元の三義漆器店で目にしたのが、生分解性プラスチックを使った「紫翠盃」でした。その盃は美しい造形と漆の艶やかな仕上げが印象的で、環境にやさしい素材でこんなに魅力的なものが作れるのかと感銘を受けました。
「これを使って、自然にも優しく、見た目にも美しいルアーが作れないだろうか?」というアイデアが生まれ、その日のうちに三義漆器店の社長に直談判。幸運にも彼の協力を得て、ルアーの開発を始めることができました。
環境にやさしいルアーへの夢
今では地元の釣り愛好家の方々にも少しずつ受け入れてもらえるようになり、我々のルアーがどこかで使われていると思うと、心が躍ります。
「このルアーは環境に優しいんだよ」と会話が交わされている光景を想像し、いつか「ルアーは生分解性プラスチックで作るのが当たり前」という時代が訪れることを夢見ています。
この取り組みを通じて、自然を愛する全ての人に、未来の世代のために少しでも環境保護に貢献できる製品を提供し続けたいと思っています。